シロアリの蝕害

Written by ino on . Posted in existing

関東近辺に主に生息しているシロアリは「ヤマトシロアリ」神奈川県の西から関西、九州にかけては、ヤマトシロアリの他に「イエシロアリ」が生息しています。「アリ」と言いますが「黒い蟻」の仲間ではなく、ゴキブリの中から社会性を著しく発達させた系統の昆虫です。木材が腐朽菌によって腐蝕した結果生成される、セルロース等の分解生成物には、シロアリ誘引作用があり、木材の腐朽している部分は、シロアリの被害を受ける可能性が高くなると言われています。また、シロアリは光や風を嫌うため、土で蟻道(ぎどう)を作り、その中を移動します。

ヤマトシロアリ 湿った木材での被害が多い。固定巣は造らず、個体数も数万~数十万頭に及ぶ。
イエシロアリ 土中に固定巣を造り。巣から最大半径100mに及ぶ範囲で活動。数百万頭で生活しています。
シロアリの蝕害の原因
雨漏れ・水回りの漏水・床下の湿気・床下の換気不足・床下換気口の下部が外部地盤面やテラスと同じレベル・縦樋の端末開放による湿気の流入・建物外周の雑草の生息など
住宅診断|シロアリの害シロアリは太陽の光を嫌うため、人目に付くことはあまりありません。建物への侵入経路は主に基礎や床下から「蟻道」を作り建物内部に侵入します。関東に多く生息するヤマトシロアリは、床下の腐食部分や漏水などで濡れている木部などを蝕害します。床下の湿気を低く抑えることでシロアリの蝕害を防ぐことができます。
住宅診断|基礎換気口シロアリの蝕害を防ぐためにも、床下に湿気を溜めないことが重要です。湿気の原因の一つに、床下換気口からの雨水の流入です。外部のテラスや地盤面が換気口と同じ高さに施工されている場合は、床下へ雨水が流れ込んでいる可能性があるので注意が必要です。
住宅診断|縦樋端末開放縦樋の端末が解放されている場合(一般には埋設管にて雨水枡等へ流れる)は付近の地盤を緩め、床下の湿気の原因になる事があります。また、基礎に設置されている床下換気口付近に雑草が繁殖すると、床下の湿気の原因となるので雑草は撤去しましょう。
住宅診断|蟻道シロアリが建物内に侵入した事を示すのが「蟻道」です。一般に建物外部の蟻道は雨に流され残っていることは少ないのですが、既に蝕害されている可能性も十分考えられるので、必ずシロアリ調査の実施が必要です。
住宅診断|蟻道建物外部と違い、床下に残された蟻道は無くなりません。シロアリが活動している時期ではこの蟻道内を行き来しているシロアリの姿を目撃することがあります。いずれにしても建物内部にシロアリが侵入しているので、蝕害の有無について調査が必要です。蟻道の有無は床下点検口から目視できるケースもあります。
住宅診断|玄関の木枠玄関出入り口の木枠は直接地面(土間)に接しているケースがあります。湿りやすいのでシロアリの蝕害を受けやすく、蟻道がなくても、地面から直接木枠に侵入するのが常套手段です。玄関の土間は絶対水を流して清掃してはいけません。濡れ雑巾で清掃してください。当社の診断経験から、この箇所の腐食が多く見受けられました。
住宅診断|壁内部の腐食写真は壁内部にシロアリの蝕害が確認された事例です。内部の木部はほとんどに蝕害が及んでいます。ここで重要なのは、木造在来建築では、耐震性を大きく担う「筋違い」という斜材にもシロアリの蝕害が及び、補強材としての役割を果たしていないということです。シロアリの性質上1階部分が腐蝕します。これは耐震上重大な問題です。1階木部の腐食が原因で建物が倒壊する恐れがあります。太陽の光を嫌うシロアリ、つまり、人目に付きづらいという事も言えます。大袈裟に言っているのではありません。木造住宅においては、早期発見、早期対処が最も重要です。

 

Tags: ,